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月別アーカイブ: 2025年12月

ブリヤンヌNEWS~11~

皆さんこんにちは

ブリヤンヌバレエスタジオの更新担当の中西です

 

「鍛える」芸術

 

 

バレエは優雅に見えます。でも、その優雅さの裏側には、驚くほどの鍛錬があります。バレエの魅力は、柔らかさと強さが同時に存在することです。軽やかに跳ぶ、静かに立つ、なめらかに回る。これらは偶然ではなく、身体を徹底的に整え、鍛えた結果として生まれます。

1)“立つ”ことが難しい世界🧍‍♀️

バレエの基本は「立つ」ことです。
ただ立つのではなく、軸を真上に引き上げ、重心を整え、体幹と脚で支え、上半身を自由に動かせる状態を作る。これができると、踊りが安定します。
逆に、軸が崩れるとすべてが崩れます。回転も跳躍も、アームスも表現も、土台が揺れれば成り立ちません。
バレエは“立つ芸術”とも言えるほど、基礎が重要です。そして、基礎が美しさに直結します🩰

2)柔軟性は「見せる」だけでなく「守る」ためにある🌿

バレエは柔らかさが重要だと思われがちですが、柔軟性は単なる見栄えのためではありません。可動域が広いと、無理なくポジションに入れます。無理なく入れれば、怪我を防ぎやすい。
つまり柔軟性は、身体を守るための武器でもあります。
柔らかさと同時に必要なのが「支える筋力」です。柔らかいだけでは関節が不安定になり、痛めやすくなります。バレエは、柔らかさと強さのバランスを育てる芸術です🩰💪

3)回転やジャンプは“体幹と呼吸”の結晶🌀

ピルエット、シェネ、グラン・ジュテ。華やかな技の裏には、体幹と呼吸のコントロールがあります。
回転は勢いで回るのではなく、軸を立てて回る。
ジャンプは脚力だけで跳ぶのではなく、床を押し、体幹で空中姿勢を保ち、静かに着地する。
呼吸が乱れると、集中が切れ、体が散ります。だから上級者ほど呼吸が静かで、動作が無駄なく見える。
この“静かな強さ”が、バレエの魅力です🩰

4)鍛錬が「表現」になる不思議✨

バレエの技術は、ただのスポーツとは違います。鍛えた結果が、芸術として見える。
脚を上げることができるのは筋力と柔軟性の結果ですが、それが音楽に合い、視線や腕と一体になると、意味を持つ表現になります。
つまり努力がそのまま芸術になる。これほど報われる世界は多くありません。
レッスンで積み上げた基礎が、舞台で光に変わる瞬間。そこにバレエの魅力があります🩰✨

5)「努力の美しさ」を教えてくれる🌱

バレエを続けていると、すぐには結果が出ないことを受け入れられるようになります。
柔軟性も筋力も、今日やった分が明日劇的に変わるわけではない。
でも、続けると確実に変わる。
そのプロセスを知ることは、人生において大きな財産になります。
バレエは「努力は美しい」ということを、身体で教えてくれる芸術です🩰🌱

 

ブリヤンヌNEWS~10~

皆さんこんにちは

ブリヤンヌバレエスタジオの更新担当の中西です

 

“観る楽しみ”🎭🩰

 

バレエの魅力は、踊る人だけのものではありません。バレエは舞台芸術であり、観る人の心を動かす“物語の体験”でもあります。言葉が少ない、あるいはほとんどないのに、なぜバレエはこんなにも感情を揺さぶるのでしょうか。その理由は、音楽と身体表現が一体になって、観客の想像力を呼び起こすからです🎼

1)台詞がないからこそ、感情がまっすぐ届く💫

バレエは、言葉の代わりに身体で語ります。手のひらの向き、視線の運び、呼吸のタイミング、胸の開き方、足の一歩。たったそれだけで、喜び、悲しみ、戸惑い、恋、決意が伝わってきます。
例えば、主役が舞台中央で静かに立つだけでも、そこに“孤独”や“覚悟”が宿ることがあります。言葉で説明しないからこそ、観客は自分の感情と重ね、物語を自分の内側で育てる。これがバレエの深い魅力です🩰

2)クラシックバレエの名作は「人生の縮図」📖

『白鳥の湖』『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』『ジゼル』『ドン・キホーテ』…。名作バレエには、愛、裏切り、成長、夢、別れ、救いといった人生のテーマが詰まっています。
『白鳥の湖』の哀しみと美しさ。『くるみ割り人形』の祝祭感と夢の世界。『ジゼル』の切なさと赦し。これらは時代や国を越えて、観る人の心に届き続けます。
ストーリーを知らなくても楽しめるのがバレエの不思議なところです。音楽と踊りが、感情の流れを導いてくれるから。もちろん、物語を知るとさらに面白くなり、同じ演目でも解釈が変わります。観るたびに新しい感情に出会えるのも魅力です🎭🩰

3)衣装・舞台美術・照明…総合芸術の贅沢さ✨

バレエは、踊りだけではありません。衣装のきらめき、チュチュの質感、王宮の舞台装置、森の陰影、照明の色。すべてが合わさって一つの世界を作ります。
舞台が暗転し、音楽が始まり、照明がふわっと広がる瞬間。観客は現実から切り離され、物語の中へ入っていきます。バレエは“夢を見る装置”のような芸術でもあります。
そして、その世界が成立するのは、舞台裏の多くの人の仕事があるから。舞台監督、照明、音響、衣装、メイク、オーケストラ…。バレエは、たくさんの専門性が重なった贅沢な総合芸術なのです✨

4)同じ演目でも「違う舞台」になる面白さ🔁

バレエは同じ作品でも、ダンサーが変わると別の作品のように見えることがあります。主役の解釈、テンポ、視線の使い方、パートナーとの距離感。そこに、その人の人生や性格がにじみます。
観る側にとっては、「この人のジゼルはどうだろう」「この人のオデットはどんな悲しみを持っているだろう」といった楽しみが生まれます。演技と技術が同時に問われる世界だからこそ、一期一会の舞台になる。これがバレエ鑑賞の醍醐味です🩰✨

5)“観るバレエ”が日常に与える豊かさ🌿

バレエを観た後は、心が少し静かになったり、逆に熱くなったりします。美しいものを見た後、人は自然と姿勢が良くなり、呼吸が深くなることがあります。
日常の中で、バレエを観に行く時間は特別です。忙しい生活の中で、非日常の世界に浸かり、感情を動かす。これは心の栄養です。
観るバレエは、人生に“美しさの基準”を作ってくれます。何を美しいと感じるか、どんな所作に心が動くか。そうした感性が育つことも、バレエの魅力です🩰🌿

ブリヤンヌNEWS~9~

皆さんこんにちは

ブリヤンヌバレエスタジオの更新担当の中西です

 

心と身体が変わる芸術体験🩰✨

 

バレエの魅力は何ですか?と聞かれたら、多くの人はまず「優雅」「美しい」「憧れる」と答えるかもしれません。確かに、舞台で踊るバレエダンサーの姿は息をのむほど美しく、指先からつま先まで神経が行き届いた所作は、見ているだけで心が洗われるような感覚を与えてくれます。けれど、バレエの魅力は“見た目の美しさ”だけでは終わりません。実はバレエは、身体の使い方、音楽の捉え方、心の整え方、そして日常の姿勢や考え方まで、じわじわと人生に影響する奥深い芸術体験なのです🩰✨

1)「身体を整える」ことがそのまま美しさになる🧘‍♀️

バレエには、姿勢や立ち方、歩き方の基本が徹底して組み込まれています。背骨を引き上げ、首を長く使い、肩の力を抜き、胸を開き、骨盤を立てる。これらは単なる見栄えのためではなく、踊りを安全に、しなやかに、そして長く続けるための身体づくりでもあります。
バレエのレッスンで大切にされる「引き上げ」は、体幹を固めるだけではなく、呼吸を深くし、身体の内側を整える感覚を育てます。疲れている日でも、バーにつかまって姿勢を整え、ゆっくりプリエをするだけで、身体の軸が戻ってくる感覚がある。これがバレエのすごいところです。美しさの正体は、実は“整った身体の機能”でもあるのです🩰

2)「音楽を身体で聴く」感覚が育つ🎶

バレエは音楽と切り離せません。カウントで動くこともありますが、上達するほど「音の流れ」に乗って踊る感覚が増します。音の始まり、伸び、余韻。メロディの山と谷。打楽器のアクセント。
最初は振付を覚えるだけで精一杯でも、繰り返すうちに「この音で呼吸を入れる」「ここで上半身を伸ばす」「このフレーズで視線を運ぶ」といった、音楽と身体が結びつく瞬間が訪れます。すると踊りは“動作の連続”から“音楽の表現”へと変わります。
音を身体で聴くようになると、日常の音楽の感じ方も変わります。クラシックだけでなく、ポップスや映画音楽でも、フレーズの切れ目や余韻に敏感になる。バレエは、耳と身体の感性を育てる芸術でもあるのです🎼🩰

3)「できない」を積み上げて「できる」に変える達成感🔥

バレエは簡単ではありません。ターンアウト、ポワント、回転、跳躍、アームス、エポールマン…。どれも一朝一夕で身につくものではなく、地道な積み重ねが必要です。だからこそ、できなかったことが少しできるようになった瞬間の喜びは格別です。
最初はぐらついていたルルヴェが安定する。アラベスクで軸がブレなくなる。ピルエットが一回転から二回転へ近づく。ジャンプの着地が静かになる。こうした小さな変化が、確実に自信になっていきます。
バレエの魅力は、才能だけで決まらないところにもあります。もちろん向き不向きや体の条件はありますが、姿勢・体幹・柔軟性・筋力・音楽性は、努力と工夫で伸びていきます。努力が成果として返ってくる“分かりやすい世界”でもあるのです🩰🔥

4)バレエは「心を整える」習慣になる🌿

レッスンの時間は、日常の雑念から離れられる貴重な時間です。鏡の前で自分の姿勢を見て、音楽に集中して、呼吸と動きを合わせる。頭の中が自然に“今ここ”に戻ってきます。
そして、バレエには「礼儀」や「順番」や「空間の使い方」といった要素があり、自然と心の姿勢も整います。先生の指導を受け、仲間と同じ空間で学び、互いの動きを尊重する。これが心の余裕につながり、日常にも落ち着きが生まれます。
バレエを続けている人が「気持ちが整う」と言うのは、単なる気分の問題ではなく、集中と呼吸によって神経系が整い、身体が真っ直ぐになることで心も整う、という体験に近いのかもしれません🩰🌿

5)「美しさ」は誰かに見せるためだけじゃない✨

バレエの美しさは、舞台で披露するものというイメージが強いかもしれません。でも実際は、自分の内側にある“整った感覚”が美しさとして現れます。
背筋が伸び、視線が上がり、歩き方が変わる。呼吸が深くなり、肩こりが軽くなる。体が柔らかくなり、疲れ方が変わる。そうした変化は、誰かに見せるためではなく、「自分が自分を丁寧に扱えるようになる」ことの結果です。
バレエは、外側の見た目だけでなく、内側から整う感覚を教えてくれる芸術。そこに、長く愛され続ける理由があります🩰✨