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ブリヤンヌNEWS~4~

皆さんこんにちは

ブリヤンヌバレエスタジオの更新担当の中西です

 

 

さて今回は

~コンクール~

 

「コンクールって何を評価されるの?」「何から準備すればいい?」—初挑戦でもリピーターでも、ここを読めば全体像がつかめます。仕組み→準備→当日→振り返りの順で、実務的に解説します🌟


1|まず、コンクールは“目的”で選ぶ🎯

  • 経験型:初舞台の延長として“本番慣れ”と“課題発見”が目的。

  • 評価型:ジャッジの点数・講評で現状の棚卸し

  • ステップアップ型:上位入賞で留学・スカラーシップ・夏校に繋げる。

  • キャリア型:シニアで団体契約・研修生への足がかりに。

目的が決まると、演目・期日・予算・練習設計が決まります🗺️


2|主な種類と区分📚

  • 規模:地域(ローカル)/全国(ナショナル)/国際(インターナショナル)

  • 部門:クラシックヴァリアシオン/コンテンポラリー/グループ

  • 年齢:キッズ・ジュニアⅠ/Ⅱ・ヤング・シニア(大会により区分が微差)

  • 審査方式

    • 予選:動画 or 舞台 → ② 本選:舞台

    • 一発本選式(持ち時間厳格・再演なし)

  • 表彰:順位/入賞/奨励賞/スカラーシップ(学費補助・短期留学)🎓


3|評価ポイント—点数はここで決まる🧮

① テクニック(50〜60%)

  • 回転(ピルエットの回転軸・アンスポット)

  • 跳躍(滞空と着地、甲の見え方)

  • ライン(アンデオール・エポールマン・脚の伸び)

  • 音取り(テンポ遵守・音の“食い”)

② アーティストリー(30〜40%)

  • 役柄理解(物語の文脈と感情の流れ)

  • 音楽性(フレージング・ブレス)

  • 観客/審査員とのコミュニケーション

③ ステージクラフト(10〜20%)

  • 入退場・ポジション取り・目線

  • 衣装/メイクの役適合・清潔感

  • 作品全体の完成度(ミスの処理も含む)

同じ技量なら**“言葉のない物語”を語れる人**が勝ちます📖


4|逆算スケジュール(例:本番まで12週)🗓️

  • T−12〜10週:演目決定(例:『ジゼル』ペザントV、『パキータ』より…)/楽譜→音源編集🎼

  • T−10〜7週:振付固め・足慣らし(基礎×作品)/動画でセルフチェック📹

  • T−6〜4週:通し稽古開始/衣装フィッティング/舞台サイズで立ち位置版作成

  • T−3〜2週:スタミナ仕上げ(通し×2本)/照明想定でキメ位置&表情を固定

  • T−1週:7割仕上げ→疲労抜きにシフト/睡眠・栄養管理🍚💤

  • 前日:ハーフ通し+可動域維持/荷物パッキング✅


5|演目選びの鉄則🧭

  • “できる8割+挑戦2割”:見せ場1つに全てを集約。

  • 年齢・体格・可動域に合う役柄か?(例:ジュニアで“重厚悲劇ヒロイン”は難易度高)

  • 音源は90〜120秒が主流。冗長な間は大胆カット✂️

  • 振りは舞台サイズに合わせ“横移動”を入れすぎない。


6|練習設計(週サイクル)📈

  • 基礎(バーレッスン/テクニック):週3–5

  • 作品練(個別):週2–3(短時間×高密度)

  • 補強:ピラティス/体幹/足趾トレを計30–60分×週2

  • 休養完全休養日を週1(オーバーユース防止)

  • 動画レビュー:週1で“1つだけ直す”🎯(多指示は混乱の元)


7|ケガ予防&コンディショニング🛡️

  • ウォームアップ15分:股関節モビリティ→中臀筋活性→カーフ

  • クールダウン10分:ハム・内転・ふくらはぎの静的ストレッチ

  • 成長期は骨端線に配慮(過度なポワント/ジャンプの連投はNG)

  • 栄養:鉄・たんぱく・カルシウム・ビタミンD/水分は稽古前後で体重±1%以内🥤


8|衣装・メイク・音源の“落とし穴”🕳️

  • 衣装:肩紐・ウエストは舞台前に糸留め。スカート丈はアラベスクで水平が目安。

  • メイク:客席距離を想定し陰影強め、でも首との色差は馴染ませる。

  • 音源開始1秒の無音を作る/音割れ防止で-6dB程度に正規化/バックアップ2枚+スマホ。


9|遠征・費用のリアル💸✈️

  • エントリー/衣装/レッスン/振付/スタジオ/交通宿泊/写真動画/付き添い…

  • 見積テンプレを作り、総額×1.2を予算化(突発対応)。

  • 学校・仕事との調整は早めの根回しが吉。

  • 海外は保険・ビザ・語学サポートも忘れず📝


10|当日のタイムライン(例)⏰

  • 到着90分前:受付→楽屋確認→ストレッチ

  • 60分前:メイク・衣装最終調整→ルーティン通し

  • 30分前:舞台裏へ移動、呼吸法で心拍を整える(4-4-6呼吸)

  • 直前:要点3つだけ反芻(例:①顔の向き②一番の見せ場③最後の止め)

  • 出番最初の2カウントは“置く”。急がない。

  • 終了直後:円背NG、最後まで“役の余韻”で退場🕊️


11|メンタル—勝負脳の作り方🧠⚡

  • 成功イメージの可視化:客席から見た“自分の理想形”を毎日10秒。

  • セルフトーク:「私は準備した」「最初の一歩は静かに」—短い肯定文を固定。

  • “ミス後のリカバリ”台詞を事前に用意(例:「次で取り返す」)。

  • 結果は自分でコントロールできない。コントロールできるのは準備と当日の選択だけ。


12|講評の読み方と“次につなぐ”🌱

  • 複数審査員で共通指摘=最優先課題。個別指摘は相性も加味。

  • ①基礎 ②作品 ③体づくり の3本柱に落とし込み、8週間計画を立てて再挑戦。

  • **入賞しなくても“学びの収穫表”**を作る(良かったこと/次やること/やめること)。


13|保護者・指導者のエチケット🤝

  • 客席・楽屋での演目・他者の批評は慎重に(SNSも含む)。

  • ルール(動画撮影可否・写真の権利)を守り、著作権・編曲権にも配慮。

  • 審査員へのコンタクトは公的窓口経由のみ。

  • 何よりも、子ども・生徒の**“好き”を守る声かけ**を🌈


14|チェックリスト(保存版)✅

  • 目的・大会選定/要項熟読

  • 演目・音源編集/衣装手配

  • 12週逆算スケジュール作成

  • 週サイクル(基礎・作品・補強・休養)

  • 動画レビュー週1/講師フィードバック

  • 体調管理(睡眠・栄養・水分)

  • 荷物(衣装・替えタイツ・ヘア・安全ピン・音源2枚・常備薬)

  • 当日ルーティン表

  • 講評の整理→8週間計画


15|よくある質問(FAQ)❓

Q. 何本も出した方が入賞に有利?
A. 初挑戦は1本集中が基本。多演目は練習が分散し完成度が落ちやすい。

Q. 途中で音を外したら?
A. 止めない・顔を上げる・次の決めを丁寧に。審査員はリカバリ力を見ています。

Q. コンクールは必須?
A. いいえ。舞台経験・作品理解・目標設定の手段の1つ。合う/合わないを見極めましょう。


まとめ🧵✨

コンクールは、準備の質=当日の自信。勝つための最短距離は、目的を決め、逆算し、毎週“1つだけ”改善すること。結果は後からついてきます。
さあ、あなたの一歩を。舞台袖で深呼吸、スポットに向かって……いってらっしゃい🩰💫